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  • 星野塾

速さでは一番だから負けないって気持ち

第6戦を振り返る

オートポリスではロシターが耳に変調をきたして、予選後にかかった耳鼻科でドクターストップがかかってしまった。それで急遽千代が乗ることになった。まぁ彼も今年はGT500に乗れないけれど、いざという時に備えてトレーニングやシミュレーションをしていたということで、ブリヂストンタイヤは初めて履くけれどそんなに心配はしていなかった。

千代に関しては、現役で走りたいんだったらテレビの解説やレポーターをやってはダメ。「俺なら走りもしない仕事なんて悔しくてやらないよ」と彼には冗談で言ってたけれど、その仕事で来ていたことでウチのクルマをドライブすることになった。不思議だよね。でもレースに出なくても、今回のようにいつ何が起きるか分からない。ヘルメットやグローブなど最低限必要な道具は、必ず持参しておかなくてはいけない。

千代が今回走った感じは良かったんじゃないかな。突然朝になって乗ることになって準備して決勝前のウォームアップランで2位と速いところを見せた。レース本番では1コーナーで飛び出したけれど、あれも意欲があって良いと思う。だって今年一度も試合に出てない野球選手が突然代打に出されて、初球を空振りしたようなもんだよ。初球から振っていかなきゃ。初球を見逃してその後も結局凡打や三振でしたってよりも良いよ。レース後に千代があのコースアウトについて謝って来たけれど、何を謝ってるんだって感じだったよ。

予選がビリで決勝もドライバー交代のためにピットストップ10秒のペナルティを受けるという、レースにならない内容だったけど、予選がビリというのは信じられなかった。セッティングが決まらなかったというけれど、そんなにセッティングで大きくクルマが変わることはないんだよ。ドライバーというのは理屈なしで速くなくちゃダメ。お金をもらっているプロフェッショナルなんだからね。僕の場合は50ccのバイクの頃から「俺は速さでは一番だから負けない」って気持ちでやってきたから。

さて次のSUGOだけど、明るい要素が全くないから、SUGOに棲んでいるという魔物を味方につけて上位に食い込むしかないと思っている。この歳になっても悔しくてすごくつらい。スポンサーであるカルソニックカンセイさんに対しても「来年もよろしくお願いします」と言えない状態だよ。こんなにストレスのたまるシーズンは経験がないかもしれないね。

佐々木に対して厳しくないかという話も聞く。だけどせっかくの素材だよ。このチームを踏み台にして早くニスモに迎えられるとか他メーカーに引っ張られるというドライバーに成長して欲しいんだ。だからもっと自分に磨きをかけてほしい。

そういえばスーパー耐久で(長男の)一樹から2年連続でチャンピオンを獲ったという報告を受けた。僕らもチャンピオンを取りたいし、それにあやかりたいね。でもスーパーフォーミュラの最終戦は自信あるよ。GTでも元気なレースをしたい。何とか上位でゴールできるよう、ミスのないレースをしたいね。

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